春の里山 気延山  2022年04月09日  
里山倶楽部四国編 

- 気延山 ―

尼寺の古墳群など見てみたいと言うので、軽く周回することに。



史跡公園に駐車して、尼寺に向かう。

左に矢野城址



気延山の斜面には満開の桜が見える。





国府の変電所を過ぎると石井小学校と幼稚園の分園の標識。

立派なプールまで有るが、既に閉校・閉園となっている。

入り口に「サロン・デ・気延」の看板があるが既にやっていないようだ。



阿波国分尼寺跡



金堂跡復元工事



講堂跡復元工事



復元工事はこれからどうなるんだろうか?



気延山の支脈に19基の古墳が点在する。

そのほとんどが直径10m内外の小円墳と箱式石棺とみられる。

山裾まで行くが、古墳の所在は不明。



六地蔵が祀られている。



日枝神社古墳群に向かう。

八重のヤマブキが咲いている。

此処には7基が点在。

日枝神社裏の内谷組合せ式石棺は,緑色片岩を組み合せた箱式石棺。



日枝神社の石の鳥居。

内谷村講中の寛政6年(1794)と宝暦9年(1759)と2つ続いて居る。



立派な青石の石段が続く。

登りきるとまだコンクリートの参道。



更に石段。



安永5年(1776)の常夜灯



狛犬には口が赤、牙や爪は白に彩色されている。



日枝(ひえ)神社は山王信仰に基づき比叡山麓「日吉(旧ひえ)大社」より勧請を受けた神社の社号であるらしい。

日枝の山(ひえのやま)とは比叡山のこと。

比叡山山麓の日吉大社には明智光秀の関係でお詣りした。

大きくて立派な大社だった。

此処の祭神は 猿田彦命

猿田彦命は道開きの神様

道迷いをしないようにお参りをする。

剣山の枝折神社も猿田彦命を祀り、道迷いにご利益があるそうだが、「枝」が道しるべの意味を持っているのだろうか。

それとも日吉大社の神の使いが猿とされていることから猿田彦命を祀るようになったのかもしれない。



本殿の横には愛宕神社と稲荷神社が祀られているらしいが、鉄格子で囲まれている。



本殿の裏にも祠が祀られている。

この下に古墳が有るようだ。



お詣りしてから引き返す。

此処の石段は、石段と平らな踊り場が交互に続くちょっと変わっている。



茶臼山の中腹に鳥坂城址があるが今日は立ち寄らない。

鳥坂城は、

文治2年(1186年)佐々木経高によって築かれたのが始まりとされる。

阿波国・淡路国・土佐国の守護となった経高が阿波国の拠点として築いた。

承久の乱の後は佐々木氏に代わって小笠原長清が阿波国守護となる。

長清は佐々木氏の籠る鳥坂城を攻め佐々木氏を排除した。



尼寺古墳群の横には、沢山の石仏が並んでいる。

この辺にあったものを道路工事の時に集めたのだろうか。



古い石垣の間を登って行く。



古い墓石が並んでいる。



石垣の有るピークから左へと進む。



歩きやすい道を進むと電力鉄塔が有る。



四等三角点「尼寺」41.1mがある。

このピークには海城(あまぎ)城址があったそうだ。

海城は、倭建命(ヤマトタケル)の皇子息長田別王(阿波君等祖)より以後代々国王の城だったとも言われている。

海とは少し離れてはいるが、気延山の東端にあり海を見張るには都合の良い立地と言えるのかも。



国道を歩きローソンを過ぎて左へと曲がると白鳥宮が有る。

鳥居前の石碑に「日本武尊 両国一社」とある。

ここから香川の白鳥神社へ分祀したそうだ。

東国を征定の帰途に毒に触れて亡なった日本武尊が白鳥となって天昇し、この地に舞い降りたとされている。

仲哀天皇が建てたとされ、日本武尊命の息子である息長田別王(阿波国造)が崇拝したと云われる。

息長田別王は、海城の城主と言われている。



境内は新しい住宅地となっている。

その奥の鳥居から階段を上る。



天明4年の石灯籠には何故か金毘羅と伊勢の文字が??



石段横には昔、子供向けの遊園地があったらしく、石造りのすべり台が残っている。



玉垣の横にはホウチャクソウが大群生。



白鳥宮。

此処も古墳群の上にある。



狛犬

 

境内にはカヤの大木が二本。



白鳥宮にお詣り。



何故か大黒様と恵比寿様



不気味な額



狛犬や玉垣などの奉納者に大栗氏の名前が多い。

現在でも近辺には大栗ビルなどの大栗氏の名前が多く見られる。



凄い数の祠が祀られている。



石井町では古来信仰が厚かったようだ。



鶴亀の彫り物



二基並んだ地神塔。

8年前に来た時には一基しかなかった。

何処かから合祀したのかな。

敷石などが新しく作られているので最近でも祀られているようだ。。



大正13年の皇太子殿下(のちの昭和天皇)の御成婚記念碑から山道に入っていく。



ホウチャクソウやネコノメソウが多い。



シャガの花も綺麗だ。



暫く登ると、鳥坂城からの道と交わる。



気持ちの良い道を登っていくと、旧農大横にある神宅神社との分岐。



山桜の大木はまだ花が残っている。

若い男性が一人とご夫婦が降りてきた。

この道は結構利用されているようだ。



石井の街がよく見える電力鉄塔で昼食。

クマンバチがビュンビュンと飛んでいる。

若い女性が一人登ってきた。



食後、気延山山頂へ。



ウラジロの新芽が伸びている。



シロダモの新芽も伸びてきた。

五差路に到着。



八倉比売神社に来ると、ピンクの絨毯。



咲き残った桜もきれいだ。



コナラの新緑が綺麗だ。

ヤマザクラの葉桜も。



公園に返ってくると、モミジの花が咲いている。



シャガの花とロウバイの青い実



まだ満開の小さな白い桜の下でコーヒーブレイク。

マメザクラだろうか。

気持ちの良い午後のひとときを過ごす。





総歩行距離 7.6km

累計標高差 ±354m

総行動時間 4時間52分




里山倶楽部四国

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