春の里山 剣山  2022年05月03日  
里山倶楽部四国編 

- 剣山 一ノ森 ―

毎年、ゴールデンウィークには富士の池から一ノ森経由で剣山へ登る。

シコクバイカオウレンが今年も咲いているかな。

龍光寺に向かうと、川上のバス停を過ぎた所の槇渕神社に白装束の人達がいる。

槇渕神社は剣山本宮第一神社。

行者さんなどは、此処で、お祓いを受けてからコリトリで水垢離をしてから剣山に登るらしい。



富士の池の龍光寺前の駐車場には3台の車が停車している。

今年もユキモチソウがたくさん咲いている。

咲き始めたばかりでちっちゃくてカワイイ。



ナナカマドの蕾が出始めている。

カンヒサクラはもう殆ど散っている。

今年は山の桜の咲くのが早かった。



龍光時の山門から登り始める。

牡丹桜が満開だ。



富士の池とハミの墓。



平成の始めには大変賑わっていたと言われる龍光寺だが今は廃寺寸前。



崩れかけた登山口から登り始める。

この登山口が整備されれば登山者も増えると思われるのだが。

急坂を登って剣山本宮神社着。

拝殿の中に錦の布に包まれた御神体が準備されている。

今日は5月3日。

剣山本宮奥かけ神幸祭が執り行われる日だ。

この本宮神社から頂上の剣山本宮宝蔵石神社へ御神体が遷宮される。



駐車場にいた大阪ナンバーの男性が二人、そしてもう一人のやはり若い男性が追い抜いていく。

また脹脛が張る急坂を上り詰めると林道に出る。

ここから一ノ森へと旧参拝路が続く。



旧の参拝路と言えども地道に急坂が続く。

数年前までは快適だと思っていたが、足腰の弱った今では結構キツイ。

足元のニリンソウはまだお目覚め前。



フデリンドウはまだ蕾。

必死に家内の後を付いていくと何かおかしい。

ニリンソウの花園があるはずなのに踏み跡は直登している。

後ろから駐車場にいた男性が追い付いてきて、道が違うのでは?と言われる。



よく見ると右の方にロープがあり明確な踏み跡がある。

右への緩やかなカーブを曲がらずに直進したようだ。

何回も登った道なのに、目一杯踏ん張って登っていると余裕がなくて道が見えなくなっていた。

こんな時に道迷いが起こるんだなあと思う。

ミツバテンナンショウがたくさん咲いている。



ニリンソウも多いがまだみんなお目覚め前。



やっと追分に着いて岩に座って一休み。

今までこんなにきつかったのは初めて。

バナナを食べてエネルギー補充。

ブナの若葉が綺麗だ。



オオカメノキの花が満開。



去年は、同じ日に登ったが、オオカメノキの花は咲き始めたばかりだった。

今年は登山道脇にたくさん咲いている。



標高が上がるとブナは芽吹き始めたばかり。



ブナの巨木にヤシャビシャクが着床しているが花はもう散っているようだ。



此処は標高1600m位。

ブナの生育限界に近い。

無骨なブナに繊細な若葉が朝日に照らされて美しい。



更に踏ん張って登ってダケカンバの広場に着く。

まだ芽吹いていないダケカンバの向こうに丸笹山と赤帽子山。



シコクバイカオウレンの咲くツガ林に来る。



群生しているはずのシコクバイカオウレンは僅かに数輪が咲き残っているだけ。

もう殆ど散ってしまったようだ。



にくぶち峠分岐を過ぎて登っていく。




樹林帯を抜けると一気に眺望が広がる。

少し霞んでいるが、高城山や木屋平を流れる穴吹川が一望できる。



一ノ森ヒュッテが見えてきた。

富士の池から2700mだが、疲れてしまった。



ベンチに座り込んで一休憩。



ヒュッテの裏から白骨樹を見ながら三角点へ。



三角点から太郎、次郎、三郎



次郎笈と剣山頂上。

登山者がくっきりと見える。



一ノ森頂上に向かう。



今朝は冷えたのか霜柱が出ている。

薄っすらと雪も残っている。



頂上からの眺め。

頂上には大阪から来られた若いカップルがオニギリを食べていた。

一ノ森は初めてで素晴らしい眺望だと喜んでいた。



頂上からヒュッテ全景



剣山に向けて下っていく。



行場分岐。



殉職碑



カニコウモリは芽生えたばかり。

シコクバイカオウレンが咲き誇っている。



チョット盛りは過ぎているが可愛く咲いている。



二ノ森神社にお参りして進む。



経塚森の登りで、朝追い抜いていった人達が次々と帰ってくる。

皆さんが早いのか私達が遅いのか。



最後の登りも今日の私にはキツイ。

登山客が大勢休んでいる東のテラス着。



景色は最高だが、去年よりも登山者は少ない。



何故かカップ麺を掲げて彼女に撮影してもらっている男性。

宝蔵石の横から子供連れの団体が登ってきた。



こんなに良い天気なのに登山者は少ないなあ。



三嶺と塔丸。

何時見ても何回見ても最高の眺望。



ベンチは満杯だ。

しかし、頂上付近には人影は少ない。

10時48分着。

登山口から3時間40分ほどかかっている。

調べると2010年には、同じコースを2時間40分で到着している。

その時は、そのまま次郎笈まで行ってまた剣山に戻って富士の池まで帰った。

四季美谷温泉のツアーの方々にもお会いしたことを覚えている。

一生懸命に歩いたのに随分と足が遅くなったものだ。

暫く日本アルプスに登っていないが、昔の感覚でスケジュールを立てると遭難してしまうかも。



いつものように記念撮影。



次郎笈を撮影する人達や次郎笈へ向かう人達で混雑している。



頂上に引き返すと登山者が増えてきた。

剣山本宮宝蔵石神社にお詣り。



幼い兄弟が仲良く景色を眺めていた。



ヒュッテでトイレをお借りしてから一ノ森に引き返す。



次郎笈の斜面を眺めると登山者が蟻の行列のように並んで登っている。



剣山山頂も人が溢れるようだ。



経塚森手前の大岩の上で昼食。

此処からだと剣山と次郎笈の間に見えるのは三嶺ではなくて白髪山だ。

今日は、コンビニではなくて格安スーパーで購入した明太子のり弁。

298円と格安だが、量が多くてマアマアの味。

ちょっと明太子が多くて辛すぎるかな。



鯉のぼりを付けたご夫婦や軽装で走っていく人達などが次々と通り過ぎる。

食後、鹿害で枯れ果てたアカカンバ林を行く。

新緑や紅葉そして霧氷が綺麗だったのになあ。



二の森からまたシコクバイカオウレンの花を楽しみながら下っていく。



また登り返して一ノ森ヒュッテ。



あれほど沢山の人が一ノ森に向かっていったと思うのに誰もいない。

そのまま下山しようと思ったら友人から電話があった。

数年前までこの広場は圏外で電話が繋がりにくかった。

昨年、富士が池の上にAUの電波塔が出来て電話が繋がるようになった。

電話を終わると、御神体を背負った男性がやってきた。



御神体を頂上の本宮宝蔵石神社に遷宮する剣山本宮奥かけ神幸祭の人達だ。

暫くお話をして、下山開始。



法螺貝の音が響いたので振り返ると皆さんが出発したようだ。

三角点に向かって登っていった。

家内が、一ノ森頂上で待っていたら出会えるかもしれないと言う。

急いで山頂に登り返す。



暫く待っていると、法螺貝を響かせながらやってきた。

二番目の人が首にぶら下げているのは宝剣のようだ。



一ノ森頂上で皆さん一休み。



皆さんが剣山に向かって降りて行ったので私達も下山。



オオカメノキの純白の花が輝いて見える。



ダケカンバの広場ではヒメシャラの芽吹き始めた若葉が輝いていた。



赤い葉の芽吹き始めたモミジ。



ブナの大木まで降りてくる。



若葉が展葉しているのはナナカマドかサワグルミか?



シロモジも花を咲かせている。



追分まで来て一休憩。

疲れた足で急坂を下ると転倒することがある。

今度転倒すると歩けなくなるかもしれないので慎重に。

まだほんの少ししか芽吹いていないブナ。



コミヤマカタバミが花を開いている。



朝は寝ぼけていたニリンソウが一斉に花を開いている。



可愛いなあ。



フデリンドウは蕾のママ。



ツクバネソウはまだ花が咲いていない。



林道に出ると家内は林道を歩くと言う。

アワコバイモはもう実になっている。



去年満開だった桜を楽しみに歩いて行くが、もう既に散っていた。

AUの電波塔。

最近無線電力計にAUの電波が使われているので、山間にAUの電波塔が沢山建っているとか。



ヒトリシズカが咲いている。



タチツボスミレが一面に咲いている。

今年最後の花かも。

去年沢山咲いていたサイコクサバノオが一輪だけだけど咲いていた。



ジロボウエンゴサクがたくさん咲いている。

一つの茎から2つの花が咲いている。

どの花を見ても同様だ。

普通ジロボウエンゴサクは、一つの茎から交互に多くの花が咲くはずなんだけれど。



小さいユキモチソウととニリンソウが一杯。



ブラシのような花が咲いている。

一番遅く咲くと言われているウワミズサクラだ。

久しぶりの出会い。



ヤマフジの花が咲き始めていた。

駐車場に着くと、沢山の車が停まっていた。

神幸祭の人たちの車だろう。

そういえば昨年も同じ車が停まっていたなあ。

10数年前に比べると随分と脚力が弱り時間がかかるようになった。

でも登って帰ってくることが出来ただけでも幸せと思わなければならない。






総歩行距離 12.1km

累計標高差 ±1,213m

総行動時間 8時間26分




里山倶楽部四国

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