夏の里山 平家岳 妙見ダオ 一本杉  2022年06月12日  
里山倶楽部四国編 

- 平家岳 妙見ダオ 一本杉 ―

今日は、峠を歩く会の例会。

文化の森に集合して、神山に向かう。




道の駅から、阿川の二宮神社、宇度木を経由して松坂から登り始める予定。

しかし、先導車が道を間違えたのか厳しい山道に入ってしまう。




代次(よつぎ)集落に入ると、石風呂があった。

蜂須賀のお姫様も病気治療のために入ったとか。

入り口はとても狭く、這わないと入れない感じ。

此のような穴で火を焚いて蒸し風呂として利用とたとは信じがたい。



近くには、石室に板碑と石仏が祀られていた。

また地神塔もあり、江戸時代から集落があり農業が営まれていたことがわかる。



やっと、登山口にたどり着いて、車を左右内へデポ。

農家の下から登り始める。



神山町指定天然記念樹の妙見杉。

幹周り805㌢

樹高38m



妙見神社。

赤い鳥居があったらしいが崩壊している。



平成13年に屋根の葺き替えが行われたらしいが、もう放置状態。



地神塔もあるので、江戸時代には此の辺まで集落や畑があったようだ。



立派な石積みが続く。

やはりこの辺には大きな集落があったようだ。



登りきると妙見峠に着く。

635m



峠からすぐ右上に坂碑が並んでいる。



石室の中に、神山特有の二枚重ねの板碑。

上部の二本線は神山の板碑の特徴だとか。

描かれているのは日輪のようにも見えるが。

造られたのは鎌倉時代から室町時代のものらしい。

この辺には姥捨て伝説があり、その墓碑だとも言われている。

貴重な板碑なのに詳しく調べられていないのが残念だ。



妙見ダオから少し登るとコルに出て、右に登ったピークが平家岳。

この辺には平家の落人伝説が多い。

また、一宮城の落ち武者なども隠れ住んだのかもしれない。

元のコルに戻って登ると炭焼跡が残っている。



少し下ると車道と広場に出る。

トイレが設置されている。



松坂一本杉線開通記念碑。

此の車道は昭和54年に開通したらしい。

淡路島の人達の名前が多いのが不思議。



浄蓮庵(一本杉庵)に到着。

740m

車道からだと、一寸感動が薄い。



一本杉庵のお太師さんに再開。

十数年ほど前に藤井寺から焼山寺までピストンした時、石段の上から私達を待ち受けてくれていた。

その神々しさに感動したものだ。

大師お手植えと言われる大杉は左右内の大杉と言われて樹周7.62m、樹高約30m、樹冠東西16.1m、南北14.8m。

燃え上がるような樹形は荘厳でもあり力強くもある。



古い石仏が並んでいる。



千手観音像は大きくて立派だが、窓が反射してうまく撮影できない。



お太師像は、大正15年の作らしい。

裏に「京都三条小橋三法堂藤田総治鋳造」と刻まれている。

三法堂は、元治元年(1865年)創業の京都の有名な仏具店だ。

寄贈したのは同じく京都の糸物商と台座に刻まれている。

京都からどうやって此の地まで運んだのだろうか。



銅製の灯籠は昭和7年に京都の森さんから寄贈されている。

京都と縁が深いようだ。

残念なことに片方の灯籠の上部はなくなっている。



浄蓮庵前の新しい石のベンチで昼食。

食後、山口さんから氷の入ったコールコーヒーを戴いた。



綺麗に整備された遍路道を下っていく。

舟形道標が並んでいる。



遍路墓も多い。

遍路中に行き倒れた人達を、地元の人達が祀ったのだろう。



大きな石仏を過ぎると左右内の車道に到着。



上勝・大川原の新しい電力風車がよく見える。

鍋岩経由で文化の森へ。

今日は、峠を歩く会の皆さんのお陰で一本杉のお太師さんに再会することが出来た。

次の例会は亀尻峠らしい。





総歩行距離 4.4km

累計標高差 +321m -431m

総行動時間 3時間19分




里山倶楽部四国

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